ご無沙汰しております。じゅごんです。
この間、桜も一気に開花し、昨日は春の嵐・・・
花びらが散るというより、枝ごと千切れて吹き飛んだ花弁がいくつかありましたが
おおむねしっかり残っているようです。
先日の九州大会での強風と言い、昨年の水難の相に変わって、今年は風難の相なのでしょうか?
風と言えば、天敵・・・香○東さんに手痛い一敗を期し、崖っぷちのリーグ戦。
今週末は剣が峰のあごらグランド(どこ?)、さらに全日本予選も!
栄光をつかむため春休みの特別練習にいそしむ日々でございます。
ということで、春休み特別強化練習の一環として
先週の金曜日、特別講義を開催しました。
福岡大学スポーツ科学部の石塚先生、そしてスポーツトレーナー研究会の学生さん2人をお招きして
テーマは「ケガしないカラダづくりと 正しいカラダのケア」
石塚先生は、スポーツ医学、特にスポーツ傷害の予防を研究されているイケメンの学者さんです。
そして、そのもとで、将来スポーツトレーナーの専門家を目指して勉強されている学生さん。
じゅごんは悩んでいました。
強くなるためには、質量ともにもっと練習が必要だ。
でも、オーバートレーニングで故障していはなんにもならない。
ストレッチやアップ、ダウン、アイシングなど、それなりに取り入れてはいるが
どれも自己流ではないのか?
一度、きちんと専門家の指導を受けた方がいいはずだ・・・
そこで、春休みを利用して講義を実施できないかと考え
いろいろ調べた結果、石塚先生達にお願いできることになった、というわけです。

冒頭、石塚先生は「今、ネットも含めていろんな情報があふれていますが、プロアスリートや成人のやり方を、成長過程にある小学生がそのままやればいいというものではありません」と開口一番。
「あ~。こちらの意図をよくわかってくださっている」と安心しました。
そして、ポイントとなる以下の図を示してくれました。

「ポスチャー」とは「姿勢」のこと。(「BOSS茶」ではない)
基本的な姿勢、そして基本的な動作がもっと重要な土台で、
これをおろそかにして、いかに筋力強化や技術の向上につとめてもダメだということ。
例えば、よく守備の時「腰が高い!」と言う。
しかし、「だから下半身の筋力強化じゃー!」といくらダッシュさせても
「そもそも股関節や足首、膝の関節の柔軟性はどうなのか?」
「下半身と連動する上半身、特に体幹部の状態はどうなのか?」
をチェックし、土台となる部分のトレーニングをしなければ、パフォーマンスやスキルは向上しないということなのです。
高いピラミッドを成そうと思うならば、まず広い裾野、土台を構築しなければならない。
これが小さければどうなるか?
不安定なピラミッドは、崩壊(故障)してしまいます・・・・

まず柔軟性や基本姿勢のチェックを受け、それから姿勢を支える体幹トレーニングのやり方を教えてもらいました。
姿勢や柔軟性をチェックすると、やはりいろいろ問題点がありますね。
全般的に、腕や足の筋肉の発達に対して、体幹部の筋肉の発達が追いついていないので、姿勢にアンバランスが生じています。
「肩をあげろ!」と言っても、背中が曲がっていればあげられない・・・
また、よく練習している子ほど、左右のアンバランスも(利き腕側の発達に比べ、反対側が追いついていない)
これらが故障につながる。
中学くらいまではごまかせても、高校レベルの練習になると、疲労骨折や神経系の損傷など、重大な故障も。
これまで「筋力の強化と、そのストレッチ」というところにばかり意識が行っていたので、先生のお話は非常に勉強になりました。
また、先生がおっしゃるには「ストレッチには、およそやり過ぎということはありません」とのこと・・・
成長痛に悩む小学生、中学生が多いことも相談したのですが
やはり「骨の成長に筋肉の成長が追いつかないこと」が原因の成長痛に対しては
風呂上がりなどのストレッチにより、筋肉を柔らかくすることが、最大の予防、対策である、ということでした。
そういえば、イチローは試合中でも始終ストレッチしているもんね・・・・
意外と固いですよ・・・子供の筋肉・・・・
生活環境も大きく変わっている。
車社会による歩行距離の減少。
住環境の変化で、ハイハイをせずすぐに立ってしまう(部屋が狭い)
私が考えても、バケツを持ったり、弟や妹をだっこしたり、ぞうきんがけしたり、和式便器でしゃがんだり・・・
そんなの今の子供はほとんど無縁ですからね・・・
だから、道具運びでも、どうかと思うぐらいひーひーやってる。
また、先生は、ピラミッドとともに、人間の身体動作を一本の木に例えられていました。
一本の木がある。
生い茂る葉っぱは、パフォーマンス(スポーツ動作)
それを支える幹が身体(体力、筋力、柔軟性、持久力・・・)
しかし、その幹を支えるには、しっかりした根がはっていなければならない。
根とは、発育発達から獲得される基本機能(姿勢、安定性、効率のよい動き)
そして、その根に栄養を与え、木を支える土台となるのが、土。
生活環境、日常生活。
土や根っ子って、地面の下だからなかなか見えないんですよね。
ついつい枝や葉に目が行ってしまう・・・
コーチの「指導」も、「枝葉の剪定」(フォーム)に偏りがち・・・
そうする前に「なぜこのフォームになっているのか?あるいはこのフォームでしかプレーできないのか?」
を考え、そこを改善しなければなりません。
とても有意義な時間でしたが、これを生かすも殺すも今後の取り組み次第。
まあ、ノックやバッティングはわかりやすい練習ですし、「貴重な練習時間をトレーニングや走りこみに当てたくない。それは自分でやれ」という指導者も多いと思いますが・・・
しかし私は、ノックやバッティングの時間を削ってでも、この基礎トレーニングに取り組むべきだと思いますね。
いくら練習しても、根本が治ってないと、試合になればいつものように、いつものミスがでるはずだもん。
「こう動かせ」という前に、そう動くような身体をつくらないと、いくら「練習」しても・・・
あと、目の前で強制的にやらせないと「家でやれ」「自分でやれ」っても、やらないですよ(笑)
特に「やる必要が高い選手ほど、やらない」(爆)
立派な天守閣を造ろうと思うなら、まずは堅牢な石垣から。
高い頂は、広い裾野の上にある。
もう一度土台から!
春休みも今日で終わり。ほぼ毎日、平日の午後がつぶれるというのは、いかに「暇人じゅごん」とはいえ大変でした・・・それなりの結果は期待してますよ!