人生はマラソンじゃない



リクルートが嫌いだ。昔から。

そしてリクルートの広告が流れてくると胸くそが悪くなる。

私の周囲には、元リクルートのビジネスマン/ウーマンも多いし、リクルートのCMがスキ、という方も少なからずいらっしゃると思うので、気を悪くされたら、こっから先は読まないでください。




「人生はマラソンじゃない」
当たり前だ。
コースなんて決まってない。好きな道を好きなように生きていいんだ・・・それはそうだろう。しかし。

例えば山に入ると、自ずと地形や目的地、植生などから一般的なトレイル、というものが存在する。
これは人間が決めたというより、獣道といって、まあほ乳類が合理的に生存活動をすればだいたい定まっているコースというのがあるわけだ。

もちろん、その裏道をいけば、思わぬ僥倖に恵まれるということもあるだろう。
だが、逆張りにはそれなりのリスクを伴う。
崖に行き当たったり、同じ地点間移動をするのに余分な労力を費やしたりすることの方が多い。危険もいっぱいだ。

私は「決められたレールの上を走るのが安全だし、みんなそうすべきだ」と言っているわけではない。
そうしようと思っても、そこには人がひしめいていて、なかなかそうできないことの方が多いわけだし。

だが、一般的な人間が辿ろうとするトレイルは、時代的制約にも規定されるだろうが、だいたい定まっている。
そして、そこを外れるということは、非常なリスクの中に身を投じる、ということを意味する。

誰もいない大草原などは待っていない。そんな走りやすいところにはすでに人がひしめいている。耕してる。
砂漠か、荒野か、はたまた起伏も温度差も激しい稜線か。
ある種の「狂気」を持って進まねば、生きていくことは難しい。
もちろん、そうした道を歩んでいる人は「自分で選んだのならそれはそれでいい」と思う。
「すべての人生が素晴らしい」まあ、おおかたそうだろう。
より私の思うところを言えば「すべての人生は、その当事者にとっては素晴らしい」
崇高だとか、立派だとか、うらやましいとか、唾棄すべきだとか、そんな他人の評価はどうでもいいちゃ、どうでもいい。

「とにかくこの門を!このレールを!そのためには死に物狂いでエントリーシートを書きましょう!」と焚きつけててきたリクルートが、どの口で「誰だ?人生がマラソンって言ったのは」などと言えるのか?

人生は様々である。もちろんそうだ。しかし、少なくともこのCMで「それぞれ悩んで、悩んで、自分の好きな道を進んでいる」若者の、その選択の節々には、かならずリクルートの情報誌が待っていることだろう。
運良く寿命を全うしたら、きっとリクルートの葬式情報誌が待ってるぞ!(そのうち絶対出ると思う)

どんなリスクを冒しても、「自分だけの道を、迷っても、寄り道しても進みたい」と思うのならば、まずどんな状況でもリクルートの出す情報誌を参考にしないことをおすすめします。

人生に地図はない。でも「地図のようなもの」は必要かもしれない。
それでも「そのリクルート社製の地図は、誰かに都合の良いように歪められていませんか?」

と、私は思ってしまうのだ。





「ブラック社畜生活」から逃れるためフリーター生活を選んだとして、悪くはないと思うけど、イバラの道だってことはリクルートは言わない。新卒向けリクルートブックでは言ってるんだけどね。


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